2008年07月08日

Nick Hornby

songbook.jpg aboutaboy.jpg

Nick Hornby's WORLD

1957年英国生まれ。教師、会社員を経て'97年『ぼくのプレミア・ライフ』で作家デヴュー。

『HIGH FIDELITY』は、パっとしない中古レコード店主の日常を描いた。その平凡?ながらもU.K特有とも云えそうな音楽環境とちょっと切ない人間関係における葛藤を軽妙な語り口で生き生きと描写・表現した作品だが、『SONGBOOK』は、そんな作者の思い入れ深き“Pop Music”(決して“Pops”ではなく)を語る面白いエッセーだ。

音楽に造詣の深い拙blog読者の中には、遠い昔?ガールフレンドに好みの曲を吟味し、録音したテープをプレゼントしたり、クルマでのデートの際、彼女を“その気”にさせたい一心で構成したテープを造ったりした経験がある!…かも知れないが、『HIGH FIDELITY』の主人公、中古レコード・ショップ店主のロブもそんな世代、時代を引きずる。云うまでもなく自然と作者の青春期が投影されたちょっぴり切なく、甘酸っぱい“あの頃”的小説に仕上がっている。

訳者の森田義信氏の功績に寄るところも大きいと思うが、作者Nick Hornbyの軽妙且つ洒脱な語り口と彼の世界感に是非触れて頂きたい。

feverpitch.jpg howtobegood.jpg hifidelity.jpg


『SONGBOOK』で挙げられた曲の数々…拙blogにお越しの皆さんにはあまりご存知でないミュージシャンやジャンルのものもあるかも知れない。かく言う私も殆ど判らないのだが、これだけストレートに“良い!”と断言されてしまう(笑)とちょっと聴いてみようかとも思ってしまう。

○ YOUR LOVE IS THE PLACE WHERE I COME FROM / TEENAGE FANCLUB
○ THUNDER ROAD / Bruce Springsteen
○ I'M LIKE A BIRD / Nelly Furtado
○ HEART BREAKER / LED ZEPPELIN
○ SAMBA PA TI / SANTANA
○ ONE MAN GUY / Rufus Wainwright
○ MAMA YOU BEEN ON MY MIND / Rod Stewart
○ CAN YOU PLEASE CRAWL OUT YOUR WINDOW? / Bob Dylan
○ RAIN / THE BEATLES
○ YOU HAD TIME / Ani Difranco
○ I'VE HAD IT / Aimee Mann
○ BOURNE FOR ME / Paul Westaberg
○ FRANKIE TEARDROP / SUICIDE
○ EINT THAT INAF / TEENAGE FANCLUB
○ FIRST I LOOK AT THE PURSE / J.Geils Band
○ SMOKE / Ben Folds Five
○ A MINOR INCIDENT / Badly Drawn Boy
○ GLORY BOUND / THE BIBLE
○ CARAVAN / Van Morrison
○ SO I'LL RUN / Butch Hancock & Marce LaCouture
○ PUFF / Gregoly Isaacs
○ REASONS TO BE CHEERFUL / Ian Dury & Blockheads
○ CALBARECROS / Richard Thompson & Linda Thompson
○ LATE FOR THE SKY / Jackson Browne
● ヘイ・セルフディフィーター / マーク・マルカビー(検索するもヒットせず…)
○ NEEDLE IN A HAYSTACK / THE VELVELETTES
○ LET'S STRAIGHTEN IN OUT / O.V.Wright
○ ROYKSOPPS NIGHT OUT / ROYKSOPP
○ FRONTIER PSYCHIATRIST / AVALANCHES
○ NO FUN / SOULWAX
○ PISSING IN A RIVER / PATTI SMITH GROUP

※ ノルウェーやスコットランドといった日本に直接入ってくるバンドで無かったりすることもあってか、楽曲やバンドを探すのに少し苦労した。グランジ系などと云う常には殆ど聴かないカテゴリの曲もあって私自身殆ど聴いたことがないか或は忘れているかも知れない(汗)。


普通に暮らす平均的家族やその知人といったごく一般的な生活を営む登場人物の“日常”、そこにはハリウッド映画のような(とは言ってもハリウッドで映画化されてはいるが…)陰謀もなければ大ドンデン返しもおこらない…しかし離婚に悩む親子や学校でのイジメに遭遇する少年や、人生に意味を見出せないでいる大人、原因ははっきりしないながらも鬱状態にいつしか落ち込んでしまったノーテンキな母親など、考えてみれば現実の私たちの日常でも経験してきたようなトラブルや人間関係の軋轢を得意のユーモアとペーソス溢れる描写で極上のヒューマン・ドラマへと仕立て上げる作家Nick Hornby…流石だ。
ロクでもないダメ男を書かせたら右に出る者はいないのではないかと思わせる程、おもわず「うん、うん…いるよなぁ、こんな奴…」的主人公、これに絡むリベラルな菜食主義者の元ヒッピーや、ことある毎に悩みから解放されたくてキメてしまう常は真面目なお父さんなどなど、個性豊かなそれでいて現実味があり何処か笑ってしまいそうな友人、知人たちという設定がナチュラルでその上人間味に溢れていて暖かいのが、読んでいて嬉しい。
posted by tori's 108 at 20:00| Comment(30) | TrackBack(0) | books | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
『HIGH FIDELITY』はボクが観たい映画の中のひとつ。でも、なかなかレンタル店に置いてない。大好きな快優ジャック・ブラックがマニアックな店員役で出演してる。

原作が Nick Hornby だったのか。面白そう!曲は半分ぐらいしか判らないなー。UKとUSでは全く違うからね。ボクの好きなイーノやロキシー、ボウイ、R.フィリップ、クラフトワークも入ってないし。ドライブしながら女の子に聴かす曲じゃないか?
Posted by ヨッシー at 2008年07月12日 08:42
Nickに云わせれば他はクソらしいヨ、嘘ウソ。
なにしろグランジなどと云われても何ソレ?に近いからねぇ、私的には。
彼の関与している映画はみんな面白いですヨ。たぶんにうなずくシーンがあると思います、キメる以外は…わはは。
で、順風満帆のように見えた彼だったのですが、息子さんが自閉症なのが発覚したりして…そんな中にも喜びを発見しながらの創作活動のようです。痛みの判る人間だと人の内面に迫るモノが書けるのだろうし、その上音楽を愛する見た目じゃないカッコいい奴なんだろうね、Nickってば。教師をやってたそうだけど、大分の連中とは大違いだわ、汗。
Posted by torigen at 2008年07月12日 09:21
う〜ん、イギリス人の好きな曲?なのかな、、、年代的には私より下なのか、、、
映画、ジャックブラック出てるのか、、、

ちなみにカセットの時代、夢中で好きな曲を〜って、いましたね。人に聞かせる事を前提にすると、、、ベタな選曲になるので、私は殆どしませんでしたけど。苦い思い出がよみがえるわ、、、

ヨッシーさん、イーノ・ボウイ・フリップとくれば「ヒーローズ」ですねぇ、、、
Posted by 泥水飲込 at 2008年07月12日 09:24
おっと、みんな休みと云うに早起きだなぁ、汗。

泥やん、そう思うだろ?しかし、私より二つ年上なんだよ、わはは。彼も結構ジャンルやカテゴリなどは無視系らしいけれどハード・ロックやグランジ(Nirvanaなど)の言及は彼の著作の至ところに出て来るしパンク少年少女たちなんかも登場したりしてこれまた実に詳しい。ロンドンのある中古レコード店に足しげく通っているらしいけれど、その店も結構経営はしんどいらしくて、そういった処は日本と同じなんだなぁ…などと、わはは。
ロクでもないダメ男なんだけれども、ホントは良い人を書かせるとNickワールドが炸裂するお気に入りの作家です。
Posted by torigen at 2008年07月12日 09:34
一時帰宅中です。
やはり家に戻ると随分ひとが変わっていますね。
病院っていうのはやはりストレスなんだろうな〜。
Posted by J・AGE at 2008年07月12日 10:07
Jさん、ども。

良い意味で人が変わってるのかい?汗。あまり状況が把握できないのでコメントに困るけれども…わはは。
Posted by torigen at 2008年07月12日 10:15
うひゃ、すいません。
すこし「まし」になっているかな、と。
あまり期待するのは怖いですが。

では、脱走します。
Posted by J・AGE at 2008年07月12日 12:58
うう〜、心配、、、Jさん。

ほう、私より年上とな。まっ私はグランジも詳しいから〜ニルバーナとかニルバーナとかニルバーナとか色々知ってるしぃ〜ぶわはは。(ちなみにこの言い方はチャーさんの真似)

くそ暑いんだけど、、、
Posted by 泥水飲込 at 2008年07月12日 14:37
3週続けて、無駄に暇な休日であります、汗。
で、仕方ないから『ABOUT A BOY』はまだ届いてないので『THE BOURNE ULTIMATUM』と『CYBORG 2』を観てます。CYBORG 2はあのAngelina Jolieのデヴュー作品です。最初から脱いでます、エラい!低予算映画なのでキレに欠けますが、彼女の存在感は凄いですね。こりゃ売れる素材だって誰の目にも明らかですわ…。
Posted by torigen at 2008年07月12日 16:12
マジで暑いので、おうちで映画鑑賞ってのは正解ですよ。
明日は、、、町内の子ども会でバーベQ大会、、、暑そうだなぁ、溜息、、、
Posted by 泥水飲込 at 2008年07月12日 16:46
「ヒーローズ」って言って貰えるの泥水飲込さんぐらいのようですね、ここでは。嬉しいなー!グランジは息子に影響されたニルヴァーナとニルヴァーナとニルヴァーナぐらいしかボクも知りません。 オルタナがグランジで、グランジがオルタナなんて全然知りません。カート・コバーンが両極性障害だってことも知らぬ存ぜぬです。
Posted by ヨッシー at 2008年07月12日 20:33
今日は暑かったので大阪の映画館に待避。

"There will be Blood"

いやぁ、アメリカ合衆国には救いも幸福もないのね。(笑)欲望だけが一人歩きしている男がいて、更に、欲望だけの男を批判しているつもりで実は正当化しているキリスト教の思想がある。

ダニエル・デイ=ルイスの演技は吐き気をもよおすほど強烈(オスカー受賞)だけど、この映画のキモは「アメリカ合衆国的なキリスト教」と見た。で、最後には大恐慌が来るしさ、もう、どうしようもないわ。

そして、この映画で僕を最も震撼させてくれたのが音楽。あのRadioheadによるサウンド・トラックはホラー映画より恐ろしかった、というか、この映画はホラーより怖い。

登場人物の誰ひとりとして幸せにならない・・という、まるで現在の世界情勢を思わせる映画でした。こうまとめるしかない。よく撮った。
Posted by asianimprov at 2008年07月12日 21:04
救いの無い映画。
観ていても疲れますわなぁ…。
なので、この『ABOUT A BOY』のようなほのぼの系が心地良い。扱っているトラブルや悩みは現実にはそれはそれで大変な出来事だったりしますが、これも人生って訳です。そういうちょっとしたキビや葛藤を扱った映画や小説に引かれます。
Posted by torigen at 2008年07月12日 22:54
救いのない映画、、、現実がそうだから?厳しい現実にもあえぎながら、、、機微や葛藤を、そうだと思う。

昨日はバーベQ大会、、、朝から暑かったんで調子に乗って、飲みすぎました、、、いつもの事ではありますが。

イギリス人の好きな曲、、、10ccやスパークスとか、そのあたりも入りそうですよね、ヨッシーさん。
Posted by 泥水飲込 at 2008年07月14日 12:00
うわーっ、凄い嵐。台風みたいです。

泥水さん、ボクは、10cc解散後のゴドレイ&クレームなんかも好きでよ。音楽だけじゃなく、デザインやムービーまでやってたりして才能のある人たちです。

『ABOUT A BOY』も良さそうですね。レンタルしてみよーっと。

あつ、もう嵐がおさまってる!
Posted by ヨッシー at 2008年07月14日 16:18
ダニエル・デイ・ルイスは「ラスト・オブ・モヒカン」をDVDでじっくり観たいのですが、生産中止になったままですね。
でも「ヒート」が再発売されたからそろそろかな。
Posted by J・AGE at 2008年07月14日 16:42
京都は先ほどから嵐のような大雨…と、ヨッシ〜さんが云うように今、急激に終わったようで小雨になって来ました。道ではずぶ濡れの学生や主婦が雨宿りしてました、汗。

10ccやSpice Girls全く知りません…って、SPARKSか…汗。
Posted by torigen at 2008年07月14日 17:02
こちらは雷が鳴り、雨が降り、ぴかっと晴れてムシムシ。変な天気。空梅雨だな、、、

ゴドレー&クレームは私も好き。ポリスのライブヴィデオなんかも彼らの仕事ですよね。コンシークエンス(ギズモ・ファンタジア)が欲しかったんだ、、、高くて買えなくて、、、、
イギリス人の好きそうな、捻じ曲がったポップスですよね。
半斤さんも10cc、好きなんですよ。
Posted by 泥水飲込 at 2008年07月14日 18:04
休み中家にこもって映画ばかり観てたら、なんだか部屋が妙な感じに思えてきて、閉所恐怖症?的な気分…、昨日も寝られず近所のコンビニまで散歩に出掛けたりしてたけれど、これって、ただのアルコール不足か…爆。ちょっとしたクーラー病かも、わはは。
Posted by torigen at 2008年07月14日 18:46
足りないぐらいが丁度いいかもよ?わはは。

しかしマジでムシムシ、、、、それでも本日都内から我が家に応援に来てくれた嫁さんの妹は「栃木は涼しい」と言ってます。明日は大学病院、、、

スパークスも良いんだよな〜キモノマイハウス。
Posted by 泥水飲込 at 2008年07月14日 22:36
「10cc解散後のゴドレイ&クレーム」といえば「フリーズ・フレイム」という傑作アルバムがありましたね。(笑)「グッバイ・ブルースカイ」も良かった。

彼らのことは好きで、なんと、LD(レーザーディスク!)を所有しております。CRYってやつ。

元々10ccのファンでした。I'm not in loveを聴くと泣いてしまう。ああいう曲は今はないな。
Posted by asianimprov at 2008年07月14日 23:01
おお〜!フリーズ・フレイム!アナログをジャケだけで即買いしたぞ〜
意外にファンが多いですね〜10cc関係。(801とかも?)

皆さんそれぞれに、イギリスっぽいバンド?ってイメージがあるんですね。
Posted by 泥水飲込 at 2008年07月14日 23:20
三重県桑名市は雨は降ってなかったデス。東名阪の桑名東から新名神を通って名神の京都東まで163キロのちょっとしたドライブです。あれぇ〜1時間
かかってない(汗)そんなにスピードを出した覚えはないけど・・・。気をつけようっと。記事の曲は半分以上知りませんでした。う〜ん、確かに聞いてみたい気がしますネ。
Posted by ぶうみん at 2008年07月14日 23:20
Daniel Day-Lewis、Nick Hornbyと同い年ですね?この俳優は最近話題になってる人の中でも玄人受けのする渋い役者ですね。色々とメディアが噂を流してますが、何処までホントなのか判らない。
鬼気迫る演技を観ていると私生活まで謎めいてくる程の好演なので噂が絶えないのでしょうが、元気で怪演してくれるのが私たちにとっては一番です。
asianさんちのpostにもなってる作品など良い意味でインパクトのある映画に出演しているので、これからも目が離せない俳優の独りであります。
Posted by torigen at 2008年07月15日 04:32
ぶうみんさんは大丈夫なの?身体もだけど、運転も心配だなぁ、、、

最近はDVDもあまり観ないし、俳優さんとかの名前も頭に入らないんだ、、、、老化?
Posted by 泥水飲込 at 2008年07月15日 13:13
宵よい山だというのに雨が降って来た…爆。
浴衣姿がだいなしになっちゃうのになぁ。可哀相に。
Posted by torigen at 2008年07月15日 18:49
鳥兄、浴衣来てるの?わはは。

お祭りね〜時期だもんね。歴史のない田舎なのでこの辺りのお祭りは風情が足りないんだけど。

スピードレーサーからの流れで、次男はアニメの「マッハGoGoGo」にギャオで夢中。♪ゴースピレサ、ゴスピレサ、ゴースピレサゴー♪と歌ってます。
Posted by 泥水飲込 at 2008年07月15日 20:01
いやいや、私は仕事。
街をゆく奇麗に着飾ってた娘ッ子たちがなぁ、折角着せてもらったのに台無しだよ、雨で。
しかし、今ちょっと小降りになってきたか?

そっか、次男君は『マッハGOGOGO』私はいま、『HIGH FIDELITY』を見終わったところ。出演陣の映画好きなんだろうなぁ…というのが判るような、面白い作品です。原作の良いところもしっかりキープしていて楽しめます。
Posted by torigen at 2008年07月15日 20:20
仕事がピンチ!!
しかも明日で学校も終わりで、夏休み、、、
ピンチ、、、はチャンスと心得よう、と。
Posted by 泥水飲込 at 2008年07月17日 09:20
なんだなんだ?教育委員会のように汚職でもあったか?泥さん、わはは。

しかし、暑い。
Posted by torigen at 2008年07月17日 12:04
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